
へ~太郎君ってAB型なんだ~。
じゃあさ,じゃあさ,今は猫かぶってるけど,本当は超・変人なんだよね?

几帳面すぎる性格を直したいけど,私はA型だから仕方ないのかなあ・・・

さてさて,血液型性格診断は本当に信用できるんでしょうか?
それから,血液型に縛られずに,なりたい自分になる方法はないんでしょうか?
おはようございます。ハルハルです。
さて,先日の記事で,このサイトでは「科学的な心理学」をポップに紹介していくことを表明しました。
でも,いったい何が「科学的」で,何が「科学的」でないのでしょうか?
今回から複数回にわたって,いくつかのメジャーな話題を取り上げて,「これは本当に科学的な心理学なのか?」を実際の心理学の考えや理論を紹介しながら,答えていきたいと思います。注1)ここでは,科学哲学的な議論には触れずに,「現在の心理学者にどう考えられているか」という点から分類していきます。
血液型性格診断(血液型占い)は心理学か?
✖ 違います
A型は几帳面,B型はマイペース,O型は大雑把,AB型は変人などなど…。
飲み会の席や,友達との会話で盛り上がる話題の一つですね。
『◯型自分の説明書』という本が大ヒットしていたことを覚えている人もいるかもしれません(私も昔,友達と,この本で大いに盛り上がっていました・・・)
でも,実は血液型性格診断に,心理学的・科学的な根拠はありません。
心理学の世界では,1980年ごろから,血液型によって性格が決まるのかどうか?というテーマで盛んに研究が行われてきました。
しかし,現在では,「血液型と性格との関連を裏付ける証拠はない」という結論になっています注2)縄田 健悟 (2014).血液型と性格の無関連性――日本と米国の大規模社会調査を用いた実証的論拠―― 心理学研究,85,148-156.。
つまり,血液型なんかで性格は決まらないよってことです。
自分の血液型観に沿って行動してしまう!?
でも,こう言い返したくなる人もいるかもしれません。

でも,私はA型で,実際に几帳面だけどなあ・・・。
実は私自身もこのパターンで,私はAB型で,実際に周りから「変わってるね」と言われることが多いです(汗)
でも,これはもしかしたら,「予言の自己成就」という現象が影響しているかもしれません。
これは,「〇〇は絶対に〇〇だ」という強い考えに沿って行動することで,その考えが現実になってしまう現象のことです。
つまり,「A型は絶対に几帳面なものだ」と信じていることで,知らず知らずに几帳面な行動を重ねていき,いつしかそれが性格になっていったとも考えられます。

実際に,研究によれば,たとえば「A型は几帳面な性格だ」と信じているA型の人は几帳面な性格になりやすく,信じていない人は几帳面になりにくいことがわかっています注3)工藤 恵理子(2009).自分の性格の評価に血液型ステレオタイプが与える影響 日本心理学会第73回大会発表論文集,73,106.。
これは,もちろんA型以外の血液型についてもそうです。
なので,血液型に対して自分が持っている固定観念を手放してみたら,自分の性格も血液型から自由になれるかもしれませんね!
さいごに:血液型トークが楽しければOK!
ここまで,血液型と性格との関係を裏付ける根拠がないという話をしてきました。
でも,ここだけの話,私も,友達と会話するとき,「ホンマ自分O型っぽいよな~」とか平気で言います。
理由は,話していて楽しいからです。

知識は,正しいか正しくないかよりも,役に立つか役に立たないかが問題だと思います。
なので,血液型トークが始まったときは,「いや,それ科学的根拠ないから」とか言って場を凍らせるよりは,それが誰かを傷つけるのでない限りは,楽しいトークに全乗っかりしていいと思います!(持論です)
そして,もしあなたにとって血液型への固定観念が苦痛だったり,役に立たなかったら,きっぱり手放してあげましょう!(自分の考えを手放すのが苦手な人が,手放せるようになるための記事も書こうと思っています)
ではでは,今回はこのへんで!
次回は,「メンタリズム(読心術)は心理学?」をお届けします。
※すべての心理学理論には個人差があります。
※本記事におけるアドバイスは,自己責任でご実践ください。
注釈
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